サイドレイズ〜なぜ重量が軽いのにキツイ〜
サイドレイズ 〜なぜ重量が軽くてもキツイ?〜
なぜ、サイドレイズは重量が軽くてもキツく感じるのでしょうか。
サイドレイズとは肩を鍛えるトレーニング種目の名前です。主に立った姿勢(立位)や座った姿勢(座位)で行うことが多く、腕を横に上げていく(肩関節外転動作)ことで肩(三角筋中部線維)に刺激を与えます。また適切な角度のベンチに横向き(側臥位)になり筋肉をストレッチして刺激を与える方法もあります。
実際にサイドレイズを行なったことがある方はご存知のはず。サイドレイズの場合10kg以下の重量でも十分に刺激が入りますよね?これはどうしてなのでしょう。三角筋が小さいから?てこの原理が影響しているから?
テコの原理が影響している
正解は、テコの原理が影響しているからです。
テコは小学生の頃習った記憶があると思います。
板の上に石が置いてあって(作用点)、その近くに三角の台(支点)、そして石と反対側に人の手(力点)なんとなく公園にあるシーソーの形がイメージできましたでしょうか。
・第一種テコ(トライセプスプレスダウン)
公園にあるシーソー。特徴として、力点と作用点の間に支点があるので安定性が高い。
・第二種テコ(カーフレイズ)
現場などで砂を入れて運ぶ一輪車。特徴は小さな(弱い)力でも大きな回転力(力)を出すことができる。
・第三テコ(サイドレイズ)
お待たせしました。ここにサイドレイズ‼︎
特徴として、少し縮むだけで作用点(物体)を大きく移動させることができる。そのため、トレーニングなどの状況下においては少し縮める為にかなりの力が必要になる。少し動かすだけで物体が多く動くかわり、大きな力が必要になるということです。だからサイドレイズは重量が軽くても重たく感じるのです。
考え方
ホームトレーニングなどで扱える重量に上限がある環境下において、アップライトロウなどの肘を曲げたトレーニング種目よりもなるべく支点(肩関節)から作用点(おもり)の距離(モーメントアーム※)を長くしたサイドレイズの方が軽い重さでも三角筋が発揮する力が大きくなるということになります。その他にもダンベルベンチプレスであればダンベルフライに変更してみるなど重さの調整が難しい場合でもてこの原理を考え、工夫することで筋肉へ新鮮な刺激を与えることができプラトーを脱出できるかもしれません。
※モーメントアーム 支点から力の作用点に下ろした垂線の距離のこと
まとめ
●サイドレイズは第三のてこだから軽い重さでもキツイ
●サイドレイズは短い距離で対象物を長い距離移動させることが出来るが、その為には大きな力が必要になる。
最後に
私が個人的に使うテクニックをご紹介。
パンプさせたい‼︎という場合にはオススメです。
①初めは通常通り肘を軽く曲げた状態でサイドレイズを行う。
②スティッキングポイントで肘の屈曲角を段階的に減らし挙上を継続する。
③最終的にはアップライトロウのフォームへ移行する。
レップ数を増やすことが出来ますので、物理的な刺激と科学的な刺激のいいとこ取りができます。普段チーティングで代用しているという方は新鮮な刺激(筋幻惑法)としてトレーニングに取り入れてみるののいいかもしれません。
このようにテコの原理を利用することで三角筋へ掛かる負荷を無段階に調整することも可能となります。
この記事を書いた人

名前:塚本勇也 専門:ウエストデザイン 実績:2013年北区ボディビル・フィットネス選手権大会170cm以下級第4位/2019年群馬県オープン・メンズフィジーク選手権大会168cm以下級準優勝 著書:『ウエストばか』2019年5月20日発売 保有資格:全米エクササイズ・スポーツトレーナー協会認定パーソナルフィットネストレーナー/全米エクササイズ・スポーツトレーナー協会認定ニュートリションスペシャリスト/日本コアコンディショニング協会認定ペルビックコンディショニングトレーナー/日本コアコンディショニング協会認定ベーシックトレーナー/モチベーションアカデミー認定FITNESS MOTIVATOR®︎/MEDICAL GROW UP ACADEMY認定 CBAT Basic・Advance・PNF/整体師 など
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