ビールと痛風

ビールと痛風

ビールと言えばプリン体。プリン体と言えば痛風※①・・・実は私たちが思っているよりもビールに含まれるプリン体の量はかなり少ないのです。ではどうして、プリン体※②と言えばビール‼︎という連想になってしまうのでしょうか。

なぜビールから痛風が連想されるのか

それは、焼酎やウイスキー(蒸留酒)、日本酒やワインなど他のお酒(アルコール)には少量なのに対して、ビールにはプリン体が多く含まれているからです。そこから、ビールは控えめにして焼酎やウイスキーなど他のお酒なら大丈夫という連想になったのではないかと考えられます。ここからはビールに含まれているプリン体の量が他の食材と比較した場合どれくらいなのか見ていきましょう。

食材別プリン体の量

レバー202mg>魚介類137mg>肉類101mg>ビール6mg(部位により数値は異なります。100g中のプリン体量の平均値)

 

ビールを肉類や魚紅類と比較すると約15〜30分の1程度のプリン体しか含まれていないことが分かります。また、プリン体はほとんどの食品に含まれていて、特に細胞分裂が盛んな臓器(肝臓など)に多く、野菜や大豆製品、穀類などの植物性食品にプリン体は少ない傾向にあります。ここまででビールに含まれるプリン体の量は私たちが思っているよりもはるかに少ないということが分かりました。ではなぜ、ビールは痛風になりやすいという情報はなくならないのでしょうか。

根本はアルコールだった

それは根本的にアルコール(エタノール)が原因だからです。一体アルコールにはどんな作用があるのでしょうか。食事を盛り上げてくれる。話しが弾む。それ以外にも・・・

アルコールの作用

・尿酸※③の合成を促進させる

・尿酸の排泄を阻害する

・過剰摂取することで肥満につながる

 

さらにこれら3つの作用に加えて、先述したようにビールにはプリン体が含まれているので、焼酎やウイスキー、日本酒やワインよりもさらに尿酸※③値が上がりやすく痛風につながる可能性が高くなるということです。


※①痛風・・・体内の尿酸が関節に結晶化して溜まり、それを白血球が分解しようとする時に炎症を引き起こす物質が放出されることで痛みを伴うこと。

※②プリン体・・・7〜8割が体内で作られ、残りは食事から摂取している。またエネルギーとしても使われる。

※③尿酸・・・プリン体が体内で分解されてできる燃えカス。通常、腎臓で濾過されて尿(汗、便)として排泄される。

まとめ 痛風予防のために

・アルコールと食品の組み合わせに気を付ける(偏食にならないなど)

・ウォーキングやサイクリングなどの軽い運動を行う(激しい運動は一時的に尿酸値を上げることになるので控える)

・水分補給を行う(水分補給についての記事はこちら


さて、僕は今から最近リニューアルされた辛口ビールを飲むとします。

なんて言ったって僕はビール派ですから 笑

この記事を書いた人

名前:塚本勇也 専門:ウエストデザイン 実績:2013年北区ボディビル・フィットネス選手権大会170cm以下級第4位/2019年群馬県オープン・メンズフィジーク選手権大会168cm以下級準優勝 著書:『ウエストばか』2019年5月20日発売 保有資格:全米エクササイズ・スポーツトレーナー協会認定パーソナルフィットネストレーナー/全米エクササイズ・スポーツトレーナー協会認定ニュートリションスペシャリスト/日本コアコンディショニング協会認定ペルビックコンディショニングトレーナー/日本コアコンディショニング協会認定ベーシックトレーナー/モチベーションアカデミー認定FITNESS MOTIVATOR®︎/MEDICAL GROW UP ACADEMY認定 CBAT Basic・Advance・PNF/整体師 など



参考書:佐々木敏の栄養データはこう読む!